2016年6月10日金曜日

東山動植物園の恐竜!

東山動植物園に展示されている恐竜ですが、戦前の作だって知っていました?
http://www.higashiyama.city.nagoya.jp/04_zoo/04_02shokai/04_02_01/04_02_01-09.html

造れれたのは昭和13年だそうです。

そこにいるのは「イグアノドン」「トリケラトプス」「ブロントサウルス」など、かつての恐竜of THE恐竜たちですね!
http://www.asahi.com/articles/ASH7T65GNH7TOIPE01F.html

この恐竜像ですが、独・ハーゲンベック動物園に倣って制作されます。
ここにも恐竜の像があるようです。
http://www.alamy.com/stock-photo-dinosaur-statue-in-hagenbeck-zoological-garden-13704148.html

直立不動のイグアノドンっていうのは、哀愁がありますね。
現在はこんな姿ですよ。
http://www.kyouryu.info/iguanodon.php

日本の恐竜史というのは、1934年(昭和9年)に、樺太豊栄郡川上村でハドロサウルス科の恐竜「ニッポノサウルス」が発見されたことが、最初期の出来事のようです。

当時の子供たちがどれだけ恐竜を知っていたかわかりませんが、私の手元にある大正6年の教科書、飯塚啓著「動物学新教科書」には、爬虫類の欄に「爬虫類は太古に於いて繁栄せしものにして、当時は種類に富み、また大形のもの多かりしが、その大形なるもの今は殆ど絶滅し、まれに化石によりてその当時を追想せしむるのみとなり」とあります。
また「めがろざうるすノ如キハ大形爬虫類ノ一例ニシテ体長約二十五尺アリ」と注釈が記載されてます。
二十五尺は約7.5メートルですね。
メガロザウルスは、イグアノドンと並び、恐竜研究史の最初期(1818年)に発見された獣脚類で、「大きな龍(トカゲ)」を意味します。

『発見は最初期にもかかわらず、現在も詳しい生態が不明のままである。「メガロサウルスの化石の多くが断片的であること」「恐竜の研究が未発達だった時代に、肉食恐竜と思しき化石の多くを『メガロサウルス』として分類してしまった結果、メガロサウルスという種が、本来ならば全く別個であるはずの雑多な恐竜が含まれた“ゴミ箱”のような状況になってしまったこと」などが主な理由である。』だそうです。
悲しい...

さて、東山動植物園の恐竜像の製作者は、船津繁。左官職人で彫刻家だそうです。
京大動物学教室や東京科学博物館から資料を得、60cmの模型を制作、それを図面に起こします。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/coj/48/1/48_1_1_128/_pdf

愛知のセメント彫刻といえば浅野祥雲が有名ですが、ほぼ同時期ですね。
以前、彫刻家のセメント彫刻について、このブログにも書きましたが、これも同時期です。

物資不足の中で、最良のものをと考えて造られたのが、こういったセメント彫刻だったのでしょう。
市民に愛されて、こうやって彫刻が残る姿は、これこそ最良のものって思いますね。





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